前世恋人だった副社長が、甘すぎる
「綺麗だ、穂花」
私の名を呼ぶのだが、その瞳はクリスチーヌを見ている。
「こんな可愛い穂花を、他の男に見せたくない」
ぞっとするような甘い声を出し、割れ物に触れるように私の二の腕に触れる。
剥き出しの二の腕にピリリと甘い電流が流れた。
「本当は、俺の部屋に閉じ込めて、めちゃくちゃに抱いてやりたい……」
そんなこと、店主たちがいる前で言わないで欲しい。
恥ずかしいし……本当に、怜士さんのものになりたくなってしまうから。
「何言ってるんですか」
照れ隠しに怜士さんを押し退けようとするが、強い力で惹きつけられる。そしてぎゅっとその胸に抱き止められた。
大きな胸に、ほんのり甘い香りがする。
その香りを嗅いだだけで、アルコールに酔ったように頭がぼうっとする。
「はやく俺のこと、心から好きになれよ」
甘ったるく低い声はそう言うが……
何言ってるの、私はもうとっくに、怜士さんが好きなのに。