前世恋人だった副社長が、甘すぎる
エレベーターが最上階に着き、扉が開かれる。
目の前には一面の東京の夜景と、暗い照明の大人の空間。
「いらっしゃいませ」
頭を下げるレストランの受付にいた初老の男性に、
「今日、会場を使わせていただく黒崎副社長と、秘書の菊川です。
本日はよろしくお願いいたします」
頭を下げる。
すると
「お待ちしておりました。黒崎副社長」
彼は深々と頭を下げる。
「レストラン支配人の、川瀬です。
本日は、よろしくお願いいたします」
まさしく紳士のやり取りだった。
そして怜士さんはやっぱりツンとしていたが……
「お願いします」
どうやら、引き続き温かく対処するつもりではあるらしい。その事実にホッとした。