前世恋人だった副社長が、甘すぎる




それから……私一人でやろうと思っていた準備を、怜士さんと一緒にした。

座席表を置いたり、今日のメインイベントであるピアノ生演奏の確認をしたり。マイクのテストや、料理の確認など。

田川さんの買ってくれた手土産は怜士さんが運んでくれて、指定の場所に置いてくれた。

こうやって二人で準備しているのを……私が副社長に指示をして動かしているのを見て、スタッフは大層驚いたことだろう。




怜士さんが手伝ってくれたことにより無事準備は終わり、あとはゲストを迎えるだけだ。

怜士さんは会場を見回し、少し驚いたように聞く。


「俺が穂花を秘書にしたのは、近くに置いておきたかったからだ。

まさか、穂花がこんなにやり手だなんて思ってもいなかった」

「そう言ってもらえると嬉しいです」

素直に喜ぶ私。

これも全部、前世領地の夜会を取り仕切っていたおかげだ。今さら思う、前世お嬢様で良かったと。



< 112 / 258 >

この作品をシェア

pagetop