前世恋人だった副社長が、甘すぎる




そして午後六時半、私は待ち合わせ場所の大衆的居酒屋に入った。

店員に案内されると、予約していた半個室には懐かしい顔が三人。泉と、大学時代の友人二人だ。

彼女たちは私を見ると、

「お蝶!久しぶりー!」

すでにアルコールが入っているのか、テンション高く呼ぶ。

お蝶と呼ばれるのも久しぶりだが、

「お蝶!ちょっと見ないうちに、さらに高貴になっちゃって!!」

こんな扱いを受けるのも久しぶりだ。

それにしても、さらに高貴になったとは意味不明だ。

もしかして、富豪の皆様と一緒にいたから、高貴が乗り移ってしまったのかもしれない。

だから慌てて

「そんなことないよ!」

学生時代のテンションに戻す。

そして、

「生ビール一つお願いします!」

注文した。



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