前世恋人だった副社長が、甘すぎる
いつものようにフロント業務をこなし、いつものように着替える。
そして、いつもの通い慣れた道を歩く。
何も変わらない一日。
むしろ、ここ一週間、怜士さんと出会って恋に落ち、甘い時間を過ごしたことが嘘のようだ。もしかしたら、本当に夢だったのかもしれないとさえ思う。
ごく普通の賃貸マンションの扉を開ける。
私の部屋は、私がいた時のように元通りに戻っている。
物音ひとつしない静まり返った部屋に入り、ベッドに腰かける。
この静寂が、改めて怜士さんがいないことを教えてくれるようで……また涙が溢れてきた。