前世恋人だった副社長が、甘すぎる



前世では、こうやってコンサートに行ったりもした。

もちろんマルクと一緒に行くことはなかったが、コンサートの話をマルクにいっぱいしていた。

マルクは嬉しそうに聞いてくれて、

「私もいずれ、クリスチーヌ様と行ってみたいです」

だなんて言っていた。

練習したピアノやバイオリンを、マルクに披露したこともあった。

彼は盛大な拍手をくれた。そして少し寂しそうに告げたのだ。


「私も楽器が弾くことが出来たならば、クリスチーヌ様と一緒に演奏出来たのに」

「私ももっと練習するわ。

そしてマルクが弾けるようになったら、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第五番をするのよ」



私のわがままを、マルクは聞いてくれた。

そして教会にあるオルガンで必死に練習したが、結局弾けるようにはならなかった。

そして私も当時、ピアノ交響曲第五番は弾けなかった。

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