前世恋人だった副社長が、甘すぎる
そして今、私は怜士さんと彼のご両親と、食事をしている。
彼のご両親は怜士さんとは違い、私をにこやかに迎え入れてくれる。
仏頂面の怜士さんを見て、
「ごめんね、小百合さん。怜士はこれが通常運転だから」
なんて教えてくれる。
なんだ、怜士さんは私を嫌っている訳ではなくて、この態度が普通なのだとようやく分かって安心する。
「小百合さんみたいな可愛いかたが結婚してくれて、本当に嬉しいわ」
怜士さんのお母様の言葉に、
「私もです」
笑顔で頷いた。
そんななか……不意に外国人の男性から、知らない言葉で話しかけられた。
フランス語かドイツ語だろう、もちろん何を言っているのか分からない。
ぽかーんとする私の隣で、怜士さんが対応してくれた。
副社長室にいてよく分かったが、怜士さんは語学に堪能だ。
どの国行っても怜士さんが助けてくれる、そんな心強いことはない。