前世恋人だった副社長が、甘すぎる
泉が出ていくと、途端に部屋に静寂が舞い降りた。
怜士さんはベッドの上で私を抱きしめたまま、甘く優しい瞳で私を見下ろす。
至近距離でその綺麗な顔を見て、その細められた瞳を見て、恥ずかしいのと嬉しいのと。
当然のように真っ赤になる私の髪を、怜士さんは愛しそうに撫でる。
このまま抱かれてしまいたい。はやく、彼のものになりたい。
だが彼は、私の頬にちゅっと口付けをして身を起こした。
「早まってはいけない、今夜はまだ長いから。
それよりも少し、話をしないか?」
怜士さんは着崩れたジャケットを直し、真っ赤な顔の私も身を起こした。
ずっと寝ていたからだろう、頭がくらっとする。
ベッドサイドの時計は、午後九時を回ったところだった。