前世恋人だった副社長が、甘すぎる
しゅんとした副社長は、なんだか上目遣いで私に言う。
「一部屋使っていない部屋があるから、穂花はそこにいたらいい。
……大丈夫だ、穂花のことは襲わないから」
いや、全然信用できないんですが。
「このまま放っておいたら、穂花は死んでしまうかもしれないから……」
「死にません!」
私は副社長の言葉を遮っていた。
そして、真っ赤な顔で彼を睨み上げる。
「死にませんから!」
こうやって元気に見せながらも、心の中は震えている。
前世の私が死んだ後の彼を知らない。
彼はずっと孤独で、自分を責めたのだろう。
今だって、生まれ変わった私を前に、不安で不安で仕方がないのかもしれない。