凍てつく乙女と死神公爵の不器用な結婚 〜初恋からはじめませんか?〜
目の前で足を止めたアメリアへとルーリアは頭を深く下げて謝るが、妹の怒りの形相はまったく和らがない。
機嫌を直す方法などルーリアには見当もつかない。後々どんな罰を受けることになるのかと思うと恐れと不安で心が押し潰されそうになり、無意識にルーリアは母のネックレスの守護石に触れる。
それを目にして、アメリアは眉間に皺を深くさせた。
「……バスカイル家のお荷物のくせに、本当に不愉快だわ」
怒りに満ちた声音にルーリアの体も更に強張り動けなくなる。
「お母様がとっても大切にしていて、私にだってあまり触らせてくれないネックレスを、どうしてお姉様がつけているのよ」
アメリアからの不満に、まさかそこまで大事にされているものだと思っていなかったルーリアは大きく戸惑う。
「ドレスや靴だって、私のは伯父様と伯母様が決めたって言うのに、お姉様はお父様とお母様が用意して……まあでも、結局お姉様だけの社交界デビューも見送られることになったけど」
髪飾り以外の身の回りの準備を両親がしてくれたのはついさっき知ったが、それはどうやら最近の話ではないらしい。普通ならルーリアは二年前に社交界デビューを迎えていたはずで、両親もそのつもりで用意してくれていたのだろう。
機嫌を直す方法などルーリアには見当もつかない。後々どんな罰を受けることになるのかと思うと恐れと不安で心が押し潰されそうになり、無意識にルーリアは母のネックレスの守護石に触れる。
それを目にして、アメリアは眉間に皺を深くさせた。
「……バスカイル家のお荷物のくせに、本当に不愉快だわ」
怒りに満ちた声音にルーリアの体も更に強張り動けなくなる。
「お母様がとっても大切にしていて、私にだってあまり触らせてくれないネックレスを、どうしてお姉様がつけているのよ」
アメリアからの不満に、まさかそこまで大事にされているものだと思っていなかったルーリアは大きく戸惑う。
「ドレスや靴だって、私のは伯父様と伯母様が決めたって言うのに、お姉様はお父様とお母様が用意して……まあでも、結局お姉様だけの社交界デビューも見送られることになったけど」
髪飾り以外の身の回りの準備を両親がしてくれたのはついさっき知ったが、それはどうやら最近の話ではないらしい。普通ならルーリアは二年前に社交界デビューを迎えていたはずで、両親もそのつもりで用意してくれていたのだろう。