どちらとの恋を選びますか?【後編】~元彼御曹司のとろ甘愛に溶かされて
 咲羅を体から離し、見つめると、涙を流していた。
 こんなに辛い思いをさせて…
 俺は何度、咲羅に悲しい涙を流させるんだ。

 頬をつたう、その涙を指で拭った。

 「それでも許されないなら、俺は本当に冬月を捨てる。その気持ちに揺るぎはない」
 「ダメだよ。陽、言ったでしょ?夏目君の時に、覚悟だって」
 「俺の覚悟は、もう何があっても、咲羅の手を離さない。そして、咲羅と幸せになることだ」
 「この先の冬月商事は、陽が背負っていくんでしょ?」
 「それには咲羅が傍にいないと実現出来ない。咲羅…何があっても、もう離さない」
 「でも…私なんて」
 「咲羅じゃないとダメなんだ!もう、これ以上言わせるな。何度聞いても同じだから」

 そしてこの身が滅びようとも…咲羅を守ること選ぶ。

 「家まで一緒に帰ろう。俺は、この話に決着をつける」
 咲羅は涙を流しながら、俺に抱きついて来た。

 「咲羅、頼みがあるんだ。朝から何も食べていない。何か作って、待っててくれないか?」

 俺を抱きしめる手に、力が入る。
 「…家で待ってます」
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