心を捨てた冷徹伯爵は聖女(義妹)を溺愛していることに気づいてない
レオとエミリーの顔がパアッと嬉しそうに輝く。
子どもの成長を喜ぶ親のように、やけに感動している様子だ。
この反応を見て、マリアは自分の推測が合っていると確信した。
「やっぱり2人とも知ってたんだ。私の気持ち」
「え……」
図星を突かれて、レオとエミリーが複雑そうな顔をする。
一度2人で目を合わせたあとに、またまた気まずそうにマリアを見たレオがコクッと頭を縦に振った。
「えーーと、うん。気づいてた……」
レオの隣に座っているエミリーも、無言のままコクコクと頷いている。
正直に認められて、マリアは恥ずかしさから頬を赤く染めた。
私もつい最近気づいたばかりなのに、一体いつ知られちゃったんだろう?
「なんでわかったの? 私、そんなにわかりやすかった?」
「うん。それはもう。ここ最近は、意識しすぎてグレイを避けまくってたしね。あれなら、俺達以外の使用人も何人かは気づいてるんじゃないかな」
「ええっ!? じゃ、じゃあ……お兄様にもバレてる!?」
あまりの羞恥心に耐えきれず、マリアは自分の両頬を手で覆った。
恥じらっている姿がなんて愛らしいのだろう……と、エミリーがうっとりしていることには気づいていない。
そして、そんなマリアとエミリーとは違い、真顔のレオはキッパリと言い放った。
「グレイが気づいてるわけないだろ。あいつは底抜けの鈍感男だぞ?」
「…………」