狂愛〜虎を照らす月〜
俺さ、俺、お前の彼氏だよな?


なんか、もうちょっとだけ恥じらいってのがあっても良くないか?

なのに
「なぁに?」

なんて、黒目がちの大きな猫みたいな瞳で上目遣いしてくる。

かわいいんだよな。また。これが。
何も言えねぇ。


「なんでもない。涼しいか?」


「うん!きもちーーー」

髪をなびかせて、どっかのCMみたいだ。


「ほれ。水」

俺は冷蔵庫から水を取り出して、深月に渡す。


「ありがとぉーーー」

お前さ。声、宇宙人みたいにして遊びたいだけだろそれ。

絶対そうだ。

遊んだっていいから、服を着ろ。服を。


それでも、かわいいと思ってしまう。

変に遠慮されたり、猫被られたりする方が無理だ。

さんざん、振り回される未来が見えて、フッと笑ってしまった。
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