狂愛〜虎を照らす月〜
なのに、そんな日常は、すぐに夢かと思う程に急展開を告げる。
それは、突然に。
予告もなしに。
「若!!さっきから、繁と連絡が取れません!」
は?
「どういうことだ!?」
俺は、事務所で事務作業をしていて、打ち込んでいた手を止め、パソコンから慌てて顔を上げた。
「繁から姐さんが、ショッピングモール内の映画館で映画を見ることになったと連絡が入ったきりです!もう終わってるはずなんすけど」
「深月のGPSは!」
クソッ!
どうなってる!
深月に電話をするも、やはり繋がらない。
何が起こってる!?
「姐さんのGPSが、2ヶ所に点在しています!」
「何!?見せろ」
本当だ。ショッピングモールを中心に2ヶ所に分かれて移動している。
靴と下着、、あとは、歯の詰め物だ。
まさか脱がされたのか!?
いや、靴だけって可能性もある。
「追いかけろ」
「はい!」
組員が、連絡をとる。
どっちだ!?
「陸!朔!俺たちも行くぞ!」
「承知」
そして車に乗れば、組員からまた連絡が入る。