パパになった冷徹御曹司の溺愛は止まらない!~内緒の赤ちゃんごと、独占欲全開で娶られました~
 仕事だと言い聞かせて、微笑んで頭を下げれば、元樹の父である昭三氏が私たちを見た。


「相変わらずなのか? 元樹」
「まあ、そうですね」
 
 クスっと肩をすくめた彼に、私はハラハラしてしまう。御曹司と言っても、彼は自分のやりたいことを貫いていて、デザインの世界に身を置いている。本来ならば恭弥さんを手伝い、会社を支えていく人間のはずだ。

『俺は息子だと思われてないし』
 少し悲し気にそう言っていた元樹を思い出す。そんな理由もあり少し気まずい空気が流れる。


「それぐらいにしては?」
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