パパになった冷徹御曹司の溺愛は止まらない！～内緒の赤ちゃんごと、独占欲全開で娶られました～

　そんなお父様と元樹の間に入るように、恭弥さんが口を挟む。笑みを浮かべているのだが、冷たそうに見えるその微笑みに、何とも言えない緊張感が漂う。

　しかし、久しぶりに恭弥さんを見れただけで、私はなんとなく満足してしまっている自分に気づく。
　アイドルのライブに来たような気分になってしまい、私はキュッと顔を引き締めた。

「私たちは挨拶をしてくる」

　恭弥さんの言葉に、ご両親はため息を付きそう言葉を残すと、私たちの元から離れて行った。
　その後ろ姿を見送っていると、後ろから声が聞こえた。

「もう少し愛想よくしたらどうだ？　普段は振りまいてるくせに」