パパになった冷徹御曹司の溺愛は止まらない!~内緒の赤ちゃんごと、独占欲全開で娶られました~
 ゆっくりスローモーションのように、右手と後頭部を引き寄せられたと思った時には唇がふさがれていた。

 触れるだけのキスではなく、焼けそうなほど触れた部分は熱くて、それでいて頭がショートしそうに甘くしびれる。
「ん……」

 自分の声だと気づくのに数秒かかったと思う。鼻から抜けるような甘ったるいキス。

「君から誘った。今なら撤回できるけど?」
 
 すぐにでも唇が触れそうな距離で視線を交わらせたまま問われる。
 そこで私はようやくこうなることを、どこかで期待していた自分に気づいた。

「しません」

 一夜だけの恋だとしても、それでもいい。そんなことを思う強烈な自分の気持ちに驚いてしまう。

「そうか」
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