100日婚約なのに、俺様パイロットに容赦なく激愛されています
仕事中の和葉が生き生きしているのは四年前から知っているが、何日も会えなくても平気だと言われた気がしたのだ。
(百日では足りないか。まぁ、それが和葉だ。そう簡単に惚れてくれると思っていない)
嘆息してステップに足を踏み出すと、先に彼女に声をかける整備士がいた。
「次の便、二十分遅れだって」
「えっ、晴れてますよ?」
「キャビンでトラブルがあって、離陸が遅れたそうだ」
「わかりました。それじゃ空き時間ができたので、しりとりします?」
「ナイスアイディア、と言うとでも思ったか?」
笑い合うふたりを見て口角が下がる。
相手の男性は浅見。和葉が新人の頃にOJTを務め、たまに飲みにいく間柄だと聞いている。
和葉が自宅で仕事の話をする時も彼の名前が何度か出てきたが、今まではなんとも思わなかった。
紅一点という環境で働いているので、親しい者が男性で当たり前だと思っていたからだ。
しかし実際に仲がよさそうな様子を目の当たりにすると、不愉快に感じた。
(俺はなぜ腹を立てている?)
くだらない嫉妬をしたくないが、和葉の笑顔が自分以外の男に向けられているのは面白くない。
結局、声をかけずに引き返した。
無人の連絡通路を進みながら、沖縄での会話を思い返す。
『どうして? 気に入っている程度の思いで普通は結婚しませんよ』
気に入っているというより、求めていると言った方が心情に近い。
(百日では足りないか。まぁ、それが和葉だ。そう簡単に惚れてくれると思っていない)
嘆息してステップに足を踏み出すと、先に彼女に声をかける整備士がいた。
「次の便、二十分遅れだって」
「えっ、晴れてますよ?」
「キャビンでトラブルがあって、離陸が遅れたそうだ」
「わかりました。それじゃ空き時間ができたので、しりとりします?」
「ナイスアイディア、と言うとでも思ったか?」
笑い合うふたりを見て口角が下がる。
相手の男性は浅見。和葉が新人の頃にOJTを務め、たまに飲みにいく間柄だと聞いている。
和葉が自宅で仕事の話をする時も彼の名前が何度か出てきたが、今まではなんとも思わなかった。
紅一点という環境で働いているので、親しい者が男性で当たり前だと思っていたからだ。
しかし実際に仲がよさそうな様子を目の当たりにすると、不愉快に感じた。
(俺はなぜ腹を立てている?)
くだらない嫉妬をしたくないが、和葉の笑顔が自分以外の男に向けられているのは面白くない。
結局、声をかけずに引き返した。
無人の連絡通路を進みながら、沖縄での会話を思い返す。
『どうして? 気に入っている程度の思いで普通は結婚しませんよ』
気に入っているというより、求めていると言った方が心情に近い。