100日婚約なのに、俺様パイロットに容赦なく激愛されています
『和葉と一緒にいると、パイロットとして少しはマシになれそうな気がする。俺に欠けている部分を、お前が持っているからだろう』
空を飛ぶことに憧れたことは一度もない。
知識や技術、判断力に優れていても、パイロットを続けていくのに必要な情熱が欠けているとずっと思ってきた。
(兄の代わりに飛んでいると打ち明ければ、幻滅されそうだ)
五十嵐には年の離れた兄がひとりいて、二十三歳の若さで亡くなっている。
『欠けている部分ってなんですか?』
『それは……いつか話す』
仕事に情熱を注ぐ和葉からすれば不純な動機だと思われそうで、打ち明けるのをためらっていた。
顔が見られたから満足だと自分に言い聞かせ、乗員室のあるエアポートマネジメントセンターまで戻った。
私服に着替えてから鞄ふたつを手に一階に下り、出入り口に向けて進むと、途中に社員食堂がある。
楽しそうだった和葉と浅見の姿が頭から離れない。
苛立ったまま帰るのも嫌なので、コーヒーを飲んで平常心を取り戻そうと食堂内に入った。
二十二時を過ぎたこの時間、営業はとっくに終了しているが、飲み物とパンの自動販売機があって休憩場所として二十四時間開放されている。
窓に面してカウンター席があり、その他はふたり掛け、四人掛けのテーブル席が二十ほど。吊り下がり照明や壁に飾られた現代アートがお洒落で、食堂というよりカフェと言った方が似合うかもしれない。
空を飛ぶことに憧れたことは一度もない。
知識や技術、判断力に優れていても、パイロットを続けていくのに必要な情熱が欠けているとずっと思ってきた。
(兄の代わりに飛んでいると打ち明ければ、幻滅されそうだ)
五十嵐には年の離れた兄がひとりいて、二十三歳の若さで亡くなっている。
『欠けている部分ってなんですか?』
『それは……いつか話す』
仕事に情熱を注ぐ和葉からすれば不純な動機だと思われそうで、打ち明けるのをためらっていた。
顔が見られたから満足だと自分に言い聞かせ、乗員室のあるエアポートマネジメントセンターまで戻った。
私服に着替えてから鞄ふたつを手に一階に下り、出入り口に向けて進むと、途中に社員食堂がある。
楽しそうだった和葉と浅見の姿が頭から離れない。
苛立ったまま帰るのも嫌なので、コーヒーを飲んで平常心を取り戻そうと食堂内に入った。
二十二時を過ぎたこの時間、営業はとっくに終了しているが、飲み物とパンの自動販売機があって休憩場所として二十四時間開放されている。
窓に面してカウンター席があり、その他はふたり掛け、四人掛けのテーブル席が二十ほど。吊り下がり照明や壁に飾られた現代アートがお洒落で、食堂というよりカフェと言った方が似合うかもしれない。