100日婚約なのに、俺様パイロットに容赦なく激愛されています
同じチームだったのに、コンビニで弁当を買ったと言われて一緒に食堂に行かなかった。
その時は気にしなかったけど、彼の嘘に気づいたら、嫌でも避けられているとわかる。
「気にするな」
「気にしますよ。もし私がなにかしたのなら言ってください。反省して改善します」
新人の頃は彼から仕事を教わり、それ以降は同僚として同期よりも親しくつき合ってきた。
女性職員からの嫌味や妬みはスルーできても、浅見に嫌われたらショックで仕事が手につかなくなりそうだ。
和葉が手を離そうとしないので、諦めたように浅見が座り直した。
真剣な目を向けると嘆息し、やっとわけを話してくれる。
「俺が嫌なんじゃない。一緒にいると五十嵐さんが嫌だろうと思って、ふたりにならないようにしていた」
思わぬ理由に目を瞬かせ、深刻な問題でなくてよかったと笑う。
「気を使いすぎです。五十嵐さんは嫉妬しません」
六日前に雨の駐機場で浅見に慰められ、和葉もひょっとしてと恋心を疑ったが、結局は妹のように思ってくれているだけだった。
その場にいた五十嵐も聞いており、新人指導だった浅見と仲がいいことは前々から話してある。
すると浅見に呆れられた。
「男心をわかっていないな。四日前、遅番で休憩中だった俺のところに五十嵐さんが来たんだ」
「えっ?」
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