100日婚約なのに、俺様パイロットに容赦なく激愛されています
「今日は福岡便だったが、乗務前にオフィスで言われたんだ。その意味が今わかった。どうやら御子柴キャプテンは俺たちをくっつけようとしているらしい」
説明されても首を傾げるばかり。
五十嵐が和葉を気に入って御子柴に相談していたならわかるが、まさかそれはないだろう。
先ほど『恋人はいらないと』聞いたばかりでもある。
御子柴は他の機長より気さくな印象だが、業務以外で言葉を交わしたことはなく、名前も覚えられていないと思っていた。それなのに、なぜ和葉が五十嵐の相手とされたのか、宇宙の起源並みに理解できない。
ポカンと口を開けている和葉の顔が面白かったのか、彼がクスリとした。
ソファに背を預けて頭の後ろで手を組みながら、御子柴との乗務について話してくれる。
「あの人はFOをからかう癖がある。この前は、女性に構われたくないなら結婚すればいいと言われた。コックピットでお前と話したことがあっただろ。それを見て俺が気に入っていると思ったんだろうな。実際、その通りだが」
「そうだったんですか――えっ!?」
〝気に入る〟というのはどういう意味だろうか。
(女性として、ではないよね。整備士としてか、からかいがいがあるというような意味かも)
モテるイケメンパイロットの恋愛対象には絶対に入らない自信がある。
それでも勝手に鼓動が高まり、落ち着こうとしてコーヒーカップに口をつけた。
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