妹に許婚を奪われたら、冷徹CEOに激愛を注がれました~入れ替え婚!?~
***
対面して早々の彰史の『俺と結婚しないか?』発言に円香は我が耳を疑う。なんてひどい冗談だろうか。何もかもが間違っている。
円香はひどく感情を逆撫でされて、怒りさえ覚えるが、それをぶつけられるだけの神経は持ち合わせていない。とにかくこの会話を早く終わらせてしまいたいと冷静に事実だけを返す。
「……台詞も、相手もお間違いです」
「間違っていない。俺は月花円香に結婚しないかと言ってるんだ」
彰史は円香を真っ直ぐ見つめたまま、平坦な声でそう述べる。彰史のその態度から彼が本気で言っているのだと伝わってきて、円香は激しく混乱する。
「え? ですが、あなたの相手は……それに私は……」
どちらも最後まで言えなかった。前半はその事実を彰史に突きつけるのが申し訳なくて、後半は自分の状況を口にするのが苦しくて、言葉に詰まってしまった。
円香のその尻切れトンボな台詞を彰史はどう捉えたのだろうか。なぜだか彰史は片眉を軽く上げて驚いたような表情をしている。
「てっきり君も同じだと思っていたが、そうではないんだな」
「え?」
「ただの政略結婚だと思っていたが、君はあの浮気男を好いていたのか」
どうやらこの男は円香の表情からその心情を察したらしい。だが、敢えてそれを口にするだなんて意地が悪すぎる。
他人からこんなふうに自覚させられるととても苦しい。胸が痛い。
円香は堪えられなくて、強く顔を顰めてしまうが、彰史はそれには構わず、自身の事情を語りはじめた。
対面して早々の彰史の『俺と結婚しないか?』発言に円香は我が耳を疑う。なんてひどい冗談だろうか。何もかもが間違っている。
円香はひどく感情を逆撫でされて、怒りさえ覚えるが、それをぶつけられるだけの神経は持ち合わせていない。とにかくこの会話を早く終わらせてしまいたいと冷静に事実だけを返す。
「……台詞も、相手もお間違いです」
「間違っていない。俺は月花円香に結婚しないかと言ってるんだ」
彰史は円香を真っ直ぐ見つめたまま、平坦な声でそう述べる。彰史のその態度から彼が本気で言っているのだと伝わってきて、円香は激しく混乱する。
「え? ですが、あなたの相手は……それに私は……」
どちらも最後まで言えなかった。前半はその事実を彰史に突きつけるのが申し訳なくて、後半は自分の状況を口にするのが苦しくて、言葉に詰まってしまった。
円香のその尻切れトンボな台詞を彰史はどう捉えたのだろうか。なぜだか彰史は片眉を軽く上げて驚いたような表情をしている。
「てっきり君も同じだと思っていたが、そうではないんだな」
「え?」
「ただの政略結婚だと思っていたが、君はあの浮気男を好いていたのか」
どうやらこの男は円香の表情からその心情を察したらしい。だが、敢えてそれを口にするだなんて意地が悪すぎる。
他人からこんなふうに自覚させられるととても苦しい。胸が痛い。
円香は堪えられなくて、強く顔を顰めてしまうが、彰史はそれには構わず、自身の事情を語りはじめた。