「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~
「シュルーシュカさんは大丈夫ですか? 怪我をしていたら言ってくださいね」

『人間なんかに私は傷つけられないわ』

 ぴく、とエレオノールがその言葉に反応する。

「……怪我の原因は人間なんですか?」

『ジークは疎まれているから。……許せない、弱く愚かな肉の塊のくせに!』

 またも咆哮をあげたシュルーシュカに対し、エレオノールはぴしゃりと言い放った。

「だめです、騒がないで。治療中ですよ」

 シュルーシュカはすぐにおとなしくなると、またエレオノールに尋ねた。

『……ジークは治る?』

「治します。私、回復魔法だけは得意なので心配しないでください」

< 177 / 530 >

この作品をシェア

pagetop