【完結】スキャンダラスな愛され契約~危険な魅力の幼馴染の愛は重い~
(有名人なのに、大丈夫なの……?)

 眉間にしわを寄せていれば、瑛二くんは笑った。その後「ちゃんと一応変装するし」と言っていた。

「みつばに迷惑かけることはないからさ」
「……だったら、いいけど」

 そう返せば、瑛二くんは目を細めて笑ってくれた。……こういところ、子供っぽいなぁって、思う。

「けど、何処に行くの?」

 そういえば、行き先とか聞いていない。

 きょとんとしつつそう問いかければ、瑛二くんは「ショッピングモール」とさも当然のように答えた。

「明日平日だし、そこまで人も多くないだろうしな」
「それは、そう、だけど……」
「あと、いろいろと買い足したいものもあるんだよ」

 ……それを言われたら、私には止める権利もない。

 瑛二くんだって人間だ。買い物も必要ということなんだろう。

「じゃあ、いいけど……」
「ありがと。午前中のほうが人少なそうだし、午前中に行くか」
「そうだね」

 少しでも人は少ないほうがいいだろう。

 その一心で、私は頷く。

(……そういえば、デートみたいなこと、したことないなぁ)

 ふと、思い出す。瑛二くんと結婚を決めてからも、同棲してからも。……デートらしいデートは、したことがない。

 おうちでのんびり過ごすことしか、していない。……不満があるわけじゃ、ないんだけど。

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