星のような僕らは

文化祭に向けて

そして、放課後。
ホームルームが終わり、今から、部活だ。
私はいつものように蒼也に声をかける。
「蒼也、一緒に行こ」
「ああ」
音楽室に入るとホワイトボードにこんな書き置きがあった。
『今年も文化祭で軽音部は一時間ほどのライブをやります!
どんな曲を歌うか、それぞれのオリジナル曲をどのペアが披露するか、二ヶ月かけて決めます!
新曲作ってもよし!
今まで作った曲や歌いたい曲を練習してもよし!
ちなみに、新曲作るなら、恋がテーマね!
文化祭のテーマが青春だから、恋が一番、盛り上がると思うんだ!』
二ヶ月かけるということは、つまり、六月までに新曲を完成させないといけないのか。
テーマは恋。まだ、作った事ない。
『とにかく、細かいことはまた、近々連絡するから、文化祭に向けて頑張ろー!』
「やるか?新曲」
「うん。やる」
「そう言うと思った。...あのさ、朝、話してた星の曲、アレンジしたら、テーマと重ねられると思うんだけど、どう?」
えっ?
私は、ノートを見返した。
「確かに」
感情の置き方の表現を工夫したら、なんとかなるかも。
「やってみる」
こうして、文化祭に向けて、私と蒼也のオリジナル曲の制作は始まった。
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