星のような僕らは

星と私の共通点

私は何とか続きを書こうとするも全く、書く手は動かなかった。
「何か、思いついたか?」
「全然ダメ!」
「昨日、何でこの歌詞を思いついたんだ?」
「それは」
私が星の曲を思いついたのは、自分と星の共通点を見つけたからだった。
私は中学生の頃、クラスに馴染めず、不登校が続いていた。
そんな孤独感から救い上げてくれたのがこの学校の軽音部だった。
中学三年生の時、不登校が続いてるのに、普通の高校に行けるのかという不安があって、中々、行きたい高校が分からなくて、焦っていた。
でも、担任の先生が、今の高校を紹介してくれた。
そして、この文化祭に行ったんだ。
そこで、軽音部のライブを観た。
先輩達の演奏を歌を聞いて涙が止まらなかった。
心に響いてくるってこう言う事なんだと感じた。
先輩達は輝いていて、まるで遠い存在のようだった。
あの場所に立ちたい。
気づけば、そう思っていた。
初めは小さな光かもしれないけど、その小さな光が星みたいに、真っ暗な夜の中でも、輝いて、消えないように守って行かないと思った。
今の自分を大切に生きて行こうと。
後はなんだろう。
この歌詞を書きかけた時、途中で大きな雲が頭の中に出来て書こうと思っていた歌詞が飛んでしまったのだ。
星と私の共通点が分かれば、思い出せるかな。
それとも、
「恋って、どんな感じなのかな」
「お前さ、急にそんな事言うなよ」
「だって、いつも、曲、書く時は、テーマと自分を照らし合わせて作るから」
「恋が分かれば新曲、出来そうなのか?」
「わかんない」
「だよな。俺もそう思う。
また、方法、一緒に考えようぜ。
そろそろ、他の曲もやらないと来週のイベントに間に合わないからな」
そうだった。来週は一年生の歓迎会。披露するのが私達の新曲に選ばれたので、最終調整をして今日の朝に曲が完成したのだ。
「そうだね、練習しよ!」
時間は沢山ある。蒼也と一緒に頑張ろう。
< 3 / 13 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop