強引社長は才色兼備のOLにご執心 ~そのキス、どういうつもりですか?~
「…まぁ、そうですね。 急に惚れたとか言われても、現実味なさすぎですもん」
先週…金曜夜のオフィスでのことだ。彼氏の湊と別れて泣いているのを社長に見られて、まさかのキスで慰められるというある種の事件。しかも、彼は私に惚れたと言った。あの後、すっかり涙なんか忘れた私は『何言ってんですか。やっぱりおかしくなったのは社長の方ですよ』と一蹴し、社長を置いてそそくさと退社したのだった。
会社を出てしばらく歩いて、落ち着いた頭で繰り返されるのはあのキス。私を泣き止ませるためのそれはどうにも優しくて暖かくて、無性に胸がドキドキした。思い出すとかああっと頬が熱くなる。湊も優しかったけれど、どこか物足りなさを感じていたのも同時に蘇った。その点、社長のは性格がもろに出ていて有無を言わせない強引さがあって…――って、何考えてるの私。別れたばっかりでこんなの、…いやでも、浮気したのは湊の方だし。もう終わったことだし、私が誰とキスしてそれにときめこうが、別にいいんじゃないだろうか。…こういうところが淡白ってことなのかなぁ。
「俺、自分から人を好きになったのって初めてなんだよな」
「はぁ、モテ自慢ですか?」
「そう。 告白したのも初めてでさ。でもあの時、芹澤の泣いてるところを見て、なんか見てはいけないものを見たよーな、でもおまえすごい綺麗に泣くから目が離せなくて…」
先週…金曜夜のオフィスでのことだ。彼氏の湊と別れて泣いているのを社長に見られて、まさかのキスで慰められるというある種の事件。しかも、彼は私に惚れたと言った。あの後、すっかり涙なんか忘れた私は『何言ってんですか。やっぱりおかしくなったのは社長の方ですよ』と一蹴し、社長を置いてそそくさと退社したのだった。
会社を出てしばらく歩いて、落ち着いた頭で繰り返されるのはあのキス。私を泣き止ませるためのそれはどうにも優しくて暖かくて、無性に胸がドキドキした。思い出すとかああっと頬が熱くなる。湊も優しかったけれど、どこか物足りなさを感じていたのも同時に蘇った。その点、社長のは性格がもろに出ていて有無を言わせない強引さがあって…――って、何考えてるの私。別れたばっかりでこんなの、…いやでも、浮気したのは湊の方だし。もう終わったことだし、私が誰とキスしてそれにときめこうが、別にいいんじゃないだろうか。…こういうところが淡白ってことなのかなぁ。
「俺、自分から人を好きになったのって初めてなんだよな」
「はぁ、モテ自慢ですか?」
「そう。 告白したのも初めてでさ。でもあの時、芹澤の泣いてるところを見て、なんか見てはいけないものを見たよーな、でもおまえすごい綺麗に泣くから目が離せなくて…」