強引社長は才色兼備のOLにご執心 ~そのキス、どういうつもりですか?~
「も、戻りましょう! 私たち今、めちゃくちゃ仕事サボってます!」
「えー、いいだろ今日くらい。涼が俺を好きになった記念でさぁ」
「何バカなこと言ってるんですか。 ほら早く!」

やっぱり適当だ、このモテ男!ていうか、百戦錬磨のくせに、あんなに分かりやすく赤くなっちゃうとか反則だから!あとしれっと名前呼び導入してるし!

オフィスに戻るまでに平静を取り戻さないといけないのに、心の中はドキドキふわふわしたままだ。落ち着け、落ち着け!

エレベーターに乗り込んで、社長が口を開く。

「あ、今戻ったら、野口がうるさいかもなー」
「瑠夏ちゃんがですか?」
「いや、俺涼のとこ行く時、焦って叫んじゃったんだよ。 『涼はどこだ!』って」

な、何してんの社長…!ていうかそれなら、オフィス中大混乱なんじゃないの!?

今すぐエレベーターを降りたい。だけど、ポーンと軽快な音を立ててそれは最上階に到着した。

「私、社長のファンに顔向けできません…! 瑠夏ちゃんにも、あぁもう、どうしよ…――」

エレベーターの扉がひらく寸前。唇に触れる確かな感触。
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