スイーツ王子の溺愛はケーキよりもなお甘い
(胸騒ぎがする)
柊登達は大きな勘違いをしていたのかもしれない。
これまでの嫌がらせはすべて立ち退きを強制するためのものだと思っていたが……。
「お兄さん、今すぐ結乃ちゃんを探しましょう。結乃ちゃんがいなくなってからそう時間は経っていないはずです」
「待てよ!」
矢も盾もたまらず走り出そうとした柊登を貢が引き止めた。
「なんでそこまでする?あんた、有名人なんだろう?結乃に構うことねーだろ。結乃は俺が探すから、シュークリームを持って今すぐ帰れよ」
「あの男の目的は店の立ち退きでもなんでもない!結乃ちゃん本人だ!」
柊登には確信があった。
結乃を見る目つきは品定めをする野蛮なケダモノと同じだ。おぞましいほどの執念と歪んだ支配欲を感じる。
柊登の確信を裏付けるように調査会社から電話が入る。
兵頭の身辺を調べさせた結果、驚くべき事実が判明したのだった。