このたび聖女様の契約母となりましたが、堅物毒舌宰相閣下の溺愛はお断りいたします! と思っていたはずなのに
最近、増えているのが魔物討伐の依頼である。昔から魔物はちょこちょこと出現していたが、やはり一年前の時空のゆがみが確認されてからは、その数がぐっと増えているように思える。
「ところで、どうする予定ですか? これ……」
依頼には全部応えたいが、それをこなすだけの人がいないというのが現状である。
「困ったよね。被害のひどいところには、騎士団とか魔法使いたちを派遣しているけど、そろそろ追いつかないんだよね」
そのための聖女召喚だったのだ。そしてそれは成功した。聖女が赤ん坊だったということを除いては。
「……マリアンヌは聖女なのだろう?」
「赤ん坊ですが」
クライブは眼鏡を押し上げながら答える。
「赤ん坊だけど、聖なる力はもっているのだろう?」
「聖なる力か魔力かはわかりませんが、少なくとも部屋一つ破壊するだけの力はお持ちかと……」
「困ったね」
「困りましたね」
聖女はいるが、聖女の役目が務まらない。
「マリアンヌの成長を待っていたら、この国は……」
「どうなるかはわかりませんね」
それはあの召喚の儀に立ち会った者たちの誰もが思っている。みな、口には出さないだけで。
だけど、もう一度、召喚の議を行うことはできない。聖女は、同時に二人は存在しないと言われているからだ。
「ところで、どうする予定ですか? これ……」
依頼には全部応えたいが、それをこなすだけの人がいないというのが現状である。
「困ったよね。被害のひどいところには、騎士団とか魔法使いたちを派遣しているけど、そろそろ追いつかないんだよね」
そのための聖女召喚だったのだ。そしてそれは成功した。聖女が赤ん坊だったということを除いては。
「……マリアンヌは聖女なのだろう?」
「赤ん坊ですが」
クライブは眼鏡を押し上げながら答える。
「赤ん坊だけど、聖なる力はもっているのだろう?」
「聖なる力か魔力かはわかりませんが、少なくとも部屋一つ破壊するだけの力はお持ちかと……」
「困ったね」
「困りましたね」
聖女はいるが、聖女の役目が務まらない。
「マリアンヌの成長を待っていたら、この国は……」
「どうなるかはわかりませんね」
それはあの召喚の儀に立ち会った者たちの誰もが思っている。みな、口には出さないだけで。
だけど、もう一度、召喚の議を行うことはできない。聖女は、同時に二人は存在しないと言われているからだ。