このたび聖女様の契約母となりましたが、堅物毒舌宰相閣下の溺愛はお断りいたします! と思っていたはずなのに
「イリヤは、どんなお菓子が好きなの?」
そうやって尋ねてくれるということは、次回は好きなお菓子を準備してくれるのだろうか。やはり、王城の料理人たちが作るデザートは別格である。
「そうですね、基本的にはなんでも好きなんですけれども。キャラメルが使われているお菓子は好きですね」
「わかったわ。今度、準備しておくわね」
どうせこれからも王城を訪れる機会はあるのだ。それもこれもすべてエーヴァルトのせいなのだが。
「あ」と、イリヤは声をあげた。
「トリシャ様にお願いがあるのですが」
「いいわよ。イリヤの頼みならお安いご用よ」
トリシャの微笑み方も上品である。
「陛下の件なんですけど……」
イリヤがそう切り出しただけで、トリシャの顔は曇った。
「マリアンヌは十日に一回、王城に連れてくるっていうところは譲れないわ。むしろイリヤ、あなたマリアンヌと一緒にこちらに住まない?」
「それは……閣下と相談しないと返事はできませんね」
「クライブは、その誘いを何度も断っているみたい。だからあなたにお願いしようと思ったのだけれど」
そうであれば、イリヤが王城に通うのが面倒だから、こちらで寝泊まりしましょうと言ったところで、クライブが了承するとは思えない。
「でしたら、無理ですね」
そうやって尋ねてくれるということは、次回は好きなお菓子を準備してくれるのだろうか。やはり、王城の料理人たちが作るデザートは別格である。
「そうですね、基本的にはなんでも好きなんですけれども。キャラメルが使われているお菓子は好きですね」
「わかったわ。今度、準備しておくわね」
どうせこれからも王城を訪れる機会はあるのだ。それもこれもすべてエーヴァルトのせいなのだが。
「あ」と、イリヤは声をあげた。
「トリシャ様にお願いがあるのですが」
「いいわよ。イリヤの頼みならお安いご用よ」
トリシャの微笑み方も上品である。
「陛下の件なんですけど……」
イリヤがそう切り出しただけで、トリシャの顔は曇った。
「マリアンヌは十日に一回、王城に連れてくるっていうところは譲れないわ。むしろイリヤ、あなたマリアンヌと一緒にこちらに住まない?」
「それは……閣下と相談しないと返事はできませんね」
「クライブは、その誘いを何度も断っているみたい。だからあなたにお願いしようと思ったのだけれど」
そうであれば、イリヤが王城に通うのが面倒だから、こちらで寝泊まりしましょうと言ったところで、クライブが了承するとは思えない。
「でしたら、無理ですね」