身代わり少女は、闇夜の帝王の愛に溺れる。
「ふーん。じゃあ、僕から日和に近付くのはいいんだ?」



ふと、頭の上から声がした。



ゆっくりと、私に向かって大きな手が伸びてきたかと思ったら、気付けば私は誰かの腕の中にすっぽりと収まっていた。



勝ち誇ってふんぞり返っていた厄介ファン、もとい害悪ファンの女子5人組の顔が、さっと青くなった。



「かっ……、一葉さん⁉」



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