彼は推しと瓜二つ
お菓子売り場に向かおうとした時、小声の話し声が聞こえた

MITSUKI似の男「…はぁ?!配信中止になったって??
配信トラブル……?マジか………。
……俺、今もうスーパーにいるんだけど…………。
いや、だって、そんな直前で中止になるなんて思わなかったし。」

あの客が電話で誰かと話している。
音は内容的に聞いてはいけないと感じ、思わず影に隠れる。

男「……でも、さっき来たばかりだし、直前で中止になったなら疑われる事はないだろ。
大丈夫だよ、俺達の事は……。ちゃんと守るから。」

音(会話の内容を全て理解できたわけでは無いけど………
もしかしてMITSUKIって………)



音「……双子………?」


音は思わず口に出してしまい、ハッとする。


男「………え?」


男は急いで電話を切り、お菓子コーナーから出てきて、物陰にいた音の前に出る。

音は顔が真っ青になるのを感じた。


男「……今のって……どういう意味ですか………?」

音「あ……いえ、別に、お客様の事では………。
すみません、仕事があるので失礼します。」

音は急いでお菓子を棚に戻し、早足でレジへと戻っていった。





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