セブンアンドシックス
第4話 ありえないストーカー!?!
◯翌朝 梛々子の高校。教室にて。
梛々子(朝から…めちゃ疲れたんですケド…)
机につっぷす梛々子。どんよりと重い空気に周囲も引き気味。
梛々子(アイツわけわかんない…)
◯(回想)
朝、黒塗りの車が梛々子を迎えに来る
梛々子「⁈ お、お帰りください…」
六花「時間がない、早く乗れ」
「夕方、俺は来れないから高嶺をよこす。顔を覚えとけ」
長髪をうしろで結んだ男が梛々子に向かって会釈する。
高嶺「高嶺です、よろしくお願いします」
梛々子「こ、こちらこそ!どうぞよろしくお願いします」
梛々子(あれ…なんで?)
◯(回想ここまで)
教室の机で頬杖をつく梛々子。
梛々子(いや違うだろ…)
(なんで高嶺さんと帰ることに…あいつ、心配しすぎだって!)
クラスのモブ女子たち「ねぇねぇ!なんかイケメンが校門の前にいるんだけど?!」
「髪を結んでて背が高くって!」
「めちゃ美形だよねー!だれかの彼氏?うそー!」
梛々子「……」
(高嶺さん DA YO NE)
(たしかに美形だけど…)
顔がひきつる梛々子。
梛々子(でも、六花の方が身体つきがしっかりしてて、正統派の整った顔っていうか…)
なんの気もなく、六花を思い出す梛々子。ハッと我に帰る。
梛々子「いやいやいやいや!!!」
机に両手をバンとついて、勢いよく立ち上がる。周囲が驚いて梛々子を遠巻きに見る。
梛々子(そもそも煌夜のお兄さんだし! しかもいろいろアヤしい…バイト先のオーナーだからって気を許しちゃいけないっ)
胸の前で手をきゅっと握る梛々子。
◯場面転換 夜 maricoのマンション・リビングにて
marico「おちゅかれさまー!あー今日もがんばったー!」
缶チューハイをプシュッと開けるmarico。梛々子が作った料理をテーブルに出す。
梛々子「お疲れさまです。店でも飲んできたんですよね、大丈夫ですか?」
marico「らーいじょぶ、らーいじょぶ!酔うほど店では飲まないから〜」
手のひらをひらひらとするmarico。
marico「それにしてもナナコちゃんと六花がそんなに仲良くなってたとはねー。あいつも隅に置けないなぁ」
カラカラと陽気に笑うmarico。
marico「どうアイツ?そっけないでしょー」
梛々子「え」
marico「表情もめったと変わらないしさ、言葉も少ないし」
梛々子「あ…そうですね」
marico「でも、ちゃんと中身を見てくれてるというか…優しいでしょ?」
梛々子「……それは」
口を尖らし、目をそらす梛々子。枝豆に手を伸ばす。
梛々子「たしかに…優しいのかもしれませんが強引で」
marico「プハっ!」
盛大にチューハイを吹き出すmarico。
marico「ごめんごめーん!それ、的を射てるっ!」
だっはっは!と豪快に笑うmarico。梛々子はうかがうように、
梛々子「六花…さんってどんな人って聞いてもいいですか?」
marico「ん?」
梛々子「付き合ってた彼のお兄さん…あ、いえ、お店のオーナーってことしか知らなくて」
marico「そうだねー」
スルメをかじるmarico。んー!とうなったあと、
marico「桂木家は知ってる? 桂木グループ」
梛々子「へ…? 桂木グループって…あの?」
「ラグジュアリーホテルをチェーン展開してる…他にもアパレルとか」
marico「そそ、リゾート開発とかいろいろと手広いよね」
梛々子(もしかして煌夜の桂木家って…桂木グループのことだったの!?)
サァっと血の気が引く梛々子。煌夜と話しているときは「お坊ちゃん」くらいに考えていて「桂木グループ」とは気づいていなかった。
marico「六花はぁ、その桂木グループの顧問弁護士でぇ」
「煌夜くんって跡取りのお目付役でぇ」
梛々子(あれ…?)
(たしか兄弟って言ってた…でも苗字が違う…)
(煌夜は桂木煌夜、あの人…名刺に六花透って書いてあった…)
marico「ふたりは腹違いの兄弟なんだけどね」
梛々子(!)
marico「でもデリケートなところだから、周囲には伏せてる感じかなぁ」
梛々子「……」
(腹違い…だから似てないのね…)
ツキン、と胸が痛む梛々子。
自分にも腹違いの弟がいる。父が再婚し、弟が生まれ、ますます居場所がなくなった。
◯(回想)
シルエットだけの義母の嫌味な笑み。
義母「ここにあなたは必要ないわ」
義母の後ろには数人の若い男たちが。梛々子に手を伸ばす。
梛々子『いやっ……!』
(回想ここまで)
marico「…コちゃん? ナナコちゃん? 大丈夫?顔色悪いけど…」
梛々子「…あ、いえ」
「大丈夫です」
気丈ににっこり微笑む梛々子。右手で自分の身体をぎゅっと抱きしめる。
◯翌日 夕方
梛々子(やっぱりアレがないと朝、寝坊しちゃうー!)
高校が終わり、ファストフードのバイトへ行く途中。
梛々子はアパートへ忘れ物を取りにいく。もちろん、高嶺も後からついてくる。
梛々子「……」
だが、昨夜、義母のことを思い出したからか、若い男(高嶺)が傍にいることが落ち着かない。
梛々子「あの、高嶺さん…ちょっと離れてもらえませんか?」
高嶺「はい?」
梛々子「部屋から忘れ物取ってくるので、ここで待っていてください」
高嶺「いえ、俺もついていきます」
梛々子「すぐです。目覚まし時計を取るだけですから」
梛々子は高嶺を断って、アパートの外階段を足早に上る。
◯アパート 梛々子の部屋の前
梛々子「よかった…今日はない」
ドアノブを見ても、今日はビニール袋が引っかかってない。
梛々子(数日留守してたし、やっぱり六花さんの心配しすぎかも)
梛々子は鍵を刺すが、鍵を回すとスカスカする。
梛々子「ん?」
(あれ…鍵、かけ忘れてた??)
ドアノブに手を伸ばす梛々子。すっと開く。
梛々子「やだもぅ、泥棒が入ってないといいけど…」
(まぁ盗むものないか…着替えはほとんど持っていったし)
梛々子がドアを開けて入り、布団の近くに置いてあった目覚まし時計を手に取る。
梛々子「あったー!よかった」
(死んだお母さんの形見…これじゃなきゃ、やっぱり朝起きれない)
しみじみとキャラクターが描かれた目覚まし時計を見る。
カチカチ、と秒針が動いている。
梛々子「さ、高嶺さんが待ってるから早く戻らなきゃ――」
梛々子が立ち上がろうとした瞬間、後ろから何者かに抱きつかれる。
すぐさま口を塞がれる。
梛々子「っ⁈‼︎⁈」
(な、なに――‼︎⁈)
田辺「ぐふ…おかえり…」
「僕の…ななこちゃん」
梛々子「!!!」
ジャージ姿の中年の男。無精髭とメガネ。鼻息が荒い。
梛々子(こ、このひと――!)
◯(回想)
梛々子「おはよーございまーす」
ゴミ捨て場で会うと挨拶する同じアパートの1階に住む田辺。
梛々子は気づかないが、田辺はずっと梛々子の姿を見ていた。
◯(回想終わり)
田辺の荒い鼻息。フーフーと部屋に響く。
田辺「…やっと帰ってきた。待ちくたびれたよ」
「僕がどんな気持ちで待ってたか、わかる?」
梛々子(やっ怖い…なにこのひと――!)
田辺「男と帰ってきて、そのまま出かけたまま帰ってこなくて…」
「嫉妬で狂いそうだったよ…ここでずっと待ってた」
「僕のななこちゃんなのに…」「僕の、僕だけの――!」
田辺は梛々子に覆い被さり、馬乗りになる。
梛々子「っ!!」
(やだっやだっ誰かっ)
「高み――」
梛々子が叫ぼうとすると、田辺に手で口を封じられる。
田辺「ななこちゃんは僕のこと好きなんだろ? だから僕の差し入れだって受け取ってくれた」
梛々子「!!! ふぐっ」
(ちがっそんなつもりは――)
田辺「君が好きだ…ずっと君を見ていた。ゴミ捨ての時、学校行く時、夜遅くに帰ってくる時。銭湯行く時。毎日毎日毎日、日記をつけて君が何時に部屋を出て、何時に帰ってくるかって――」
「なのに君は…!」
恐怖のあまり、目に涙がたまる梛々子。
◯アパートの前
六花「高嶺?」
「お前、こんなとこでなにをしている?」「今日、あいつはファストフード店のバイトじゃなかったのか?」
黒塗りの車が停車し、降りてきた六花。外階段の下で待つ高嶺に気づき、声をかける。
高嶺「それが…アパートに忘れ物をしたとかで、バイトの前に取りに来たんです」
六花「あいつは?」
高嶺「すぐ帰ってくるからって、さっき部屋に――」
高嶺の肩越しに、1階の部屋の窓を見る六花。
ドアノブの袋の差出人を調査していたところ、同じアパートの住人ではないかとの目撃情報が入った。
今日は確認のためにアパートを訪れた六花。
しかし、目星をつけていたアパートの1階・田辺の部屋の窓が開けっ放しで、人の気配がない。
すぐさま険しい表情になる六花。
六花「高嶺! 101号室に人がいるか確認しろ!」
高嶺「え? …ハ、ハイっ!」
外階段を駆け上がる六花、その外階段の下にある1階の部屋の扉をぶち破る高嶺
舌打ちをもらす六花。
六花(あのバカ――!)
梛々子(朝から…めちゃ疲れたんですケド…)
机につっぷす梛々子。どんよりと重い空気に周囲も引き気味。
梛々子(アイツわけわかんない…)
◯(回想)
朝、黒塗りの車が梛々子を迎えに来る
梛々子「⁈ お、お帰りください…」
六花「時間がない、早く乗れ」
「夕方、俺は来れないから高嶺をよこす。顔を覚えとけ」
長髪をうしろで結んだ男が梛々子に向かって会釈する。
高嶺「高嶺です、よろしくお願いします」
梛々子「こ、こちらこそ!どうぞよろしくお願いします」
梛々子(あれ…なんで?)
◯(回想ここまで)
教室の机で頬杖をつく梛々子。
梛々子(いや違うだろ…)
(なんで高嶺さんと帰ることに…あいつ、心配しすぎだって!)
クラスのモブ女子たち「ねぇねぇ!なんかイケメンが校門の前にいるんだけど?!」
「髪を結んでて背が高くって!」
「めちゃ美形だよねー!だれかの彼氏?うそー!」
梛々子「……」
(高嶺さん DA YO NE)
(たしかに美形だけど…)
顔がひきつる梛々子。
梛々子(でも、六花の方が身体つきがしっかりしてて、正統派の整った顔っていうか…)
なんの気もなく、六花を思い出す梛々子。ハッと我に帰る。
梛々子「いやいやいやいや!!!」
机に両手をバンとついて、勢いよく立ち上がる。周囲が驚いて梛々子を遠巻きに見る。
梛々子(そもそも煌夜のお兄さんだし! しかもいろいろアヤしい…バイト先のオーナーだからって気を許しちゃいけないっ)
胸の前で手をきゅっと握る梛々子。
◯場面転換 夜 maricoのマンション・リビングにて
marico「おちゅかれさまー!あー今日もがんばったー!」
缶チューハイをプシュッと開けるmarico。梛々子が作った料理をテーブルに出す。
梛々子「お疲れさまです。店でも飲んできたんですよね、大丈夫ですか?」
marico「らーいじょぶ、らーいじょぶ!酔うほど店では飲まないから〜」
手のひらをひらひらとするmarico。
marico「それにしてもナナコちゃんと六花がそんなに仲良くなってたとはねー。あいつも隅に置けないなぁ」
カラカラと陽気に笑うmarico。
marico「どうアイツ?そっけないでしょー」
梛々子「え」
marico「表情もめったと変わらないしさ、言葉も少ないし」
梛々子「あ…そうですね」
marico「でも、ちゃんと中身を見てくれてるというか…優しいでしょ?」
梛々子「……それは」
口を尖らし、目をそらす梛々子。枝豆に手を伸ばす。
梛々子「たしかに…優しいのかもしれませんが強引で」
marico「プハっ!」
盛大にチューハイを吹き出すmarico。
marico「ごめんごめーん!それ、的を射てるっ!」
だっはっは!と豪快に笑うmarico。梛々子はうかがうように、
梛々子「六花…さんってどんな人って聞いてもいいですか?」
marico「ん?」
梛々子「付き合ってた彼のお兄さん…あ、いえ、お店のオーナーってことしか知らなくて」
marico「そうだねー」
スルメをかじるmarico。んー!とうなったあと、
marico「桂木家は知ってる? 桂木グループ」
梛々子「へ…? 桂木グループって…あの?」
「ラグジュアリーホテルをチェーン展開してる…他にもアパレルとか」
marico「そそ、リゾート開発とかいろいろと手広いよね」
梛々子(もしかして煌夜の桂木家って…桂木グループのことだったの!?)
サァっと血の気が引く梛々子。煌夜と話しているときは「お坊ちゃん」くらいに考えていて「桂木グループ」とは気づいていなかった。
marico「六花はぁ、その桂木グループの顧問弁護士でぇ」
「煌夜くんって跡取りのお目付役でぇ」
梛々子(あれ…?)
(たしか兄弟って言ってた…でも苗字が違う…)
(煌夜は桂木煌夜、あの人…名刺に六花透って書いてあった…)
marico「ふたりは腹違いの兄弟なんだけどね」
梛々子(!)
marico「でもデリケートなところだから、周囲には伏せてる感じかなぁ」
梛々子「……」
(腹違い…だから似てないのね…)
ツキン、と胸が痛む梛々子。
自分にも腹違いの弟がいる。父が再婚し、弟が生まれ、ますます居場所がなくなった。
◯(回想)
シルエットだけの義母の嫌味な笑み。
義母「ここにあなたは必要ないわ」
義母の後ろには数人の若い男たちが。梛々子に手を伸ばす。
梛々子『いやっ……!』
(回想ここまで)
marico「…コちゃん? ナナコちゃん? 大丈夫?顔色悪いけど…」
梛々子「…あ、いえ」
「大丈夫です」
気丈ににっこり微笑む梛々子。右手で自分の身体をぎゅっと抱きしめる。
◯翌日 夕方
梛々子(やっぱりアレがないと朝、寝坊しちゃうー!)
高校が終わり、ファストフードのバイトへ行く途中。
梛々子はアパートへ忘れ物を取りにいく。もちろん、高嶺も後からついてくる。
梛々子「……」
だが、昨夜、義母のことを思い出したからか、若い男(高嶺)が傍にいることが落ち着かない。
梛々子「あの、高嶺さん…ちょっと離れてもらえませんか?」
高嶺「はい?」
梛々子「部屋から忘れ物取ってくるので、ここで待っていてください」
高嶺「いえ、俺もついていきます」
梛々子「すぐです。目覚まし時計を取るだけですから」
梛々子は高嶺を断って、アパートの外階段を足早に上る。
◯アパート 梛々子の部屋の前
梛々子「よかった…今日はない」
ドアノブを見ても、今日はビニール袋が引っかかってない。
梛々子(数日留守してたし、やっぱり六花さんの心配しすぎかも)
梛々子は鍵を刺すが、鍵を回すとスカスカする。
梛々子「ん?」
(あれ…鍵、かけ忘れてた??)
ドアノブに手を伸ばす梛々子。すっと開く。
梛々子「やだもぅ、泥棒が入ってないといいけど…」
(まぁ盗むものないか…着替えはほとんど持っていったし)
梛々子がドアを開けて入り、布団の近くに置いてあった目覚まし時計を手に取る。
梛々子「あったー!よかった」
(死んだお母さんの形見…これじゃなきゃ、やっぱり朝起きれない)
しみじみとキャラクターが描かれた目覚まし時計を見る。
カチカチ、と秒針が動いている。
梛々子「さ、高嶺さんが待ってるから早く戻らなきゃ――」
梛々子が立ち上がろうとした瞬間、後ろから何者かに抱きつかれる。
すぐさま口を塞がれる。
梛々子「っ⁈‼︎⁈」
(な、なに――‼︎⁈)
田辺「ぐふ…おかえり…」
「僕の…ななこちゃん」
梛々子「!!!」
ジャージ姿の中年の男。無精髭とメガネ。鼻息が荒い。
梛々子(こ、このひと――!)
◯(回想)
梛々子「おはよーございまーす」
ゴミ捨て場で会うと挨拶する同じアパートの1階に住む田辺。
梛々子は気づかないが、田辺はずっと梛々子の姿を見ていた。
◯(回想終わり)
田辺の荒い鼻息。フーフーと部屋に響く。
田辺「…やっと帰ってきた。待ちくたびれたよ」
「僕がどんな気持ちで待ってたか、わかる?」
梛々子(やっ怖い…なにこのひと――!)
田辺「男と帰ってきて、そのまま出かけたまま帰ってこなくて…」
「嫉妬で狂いそうだったよ…ここでずっと待ってた」
「僕のななこちゃんなのに…」「僕の、僕だけの――!」
田辺は梛々子に覆い被さり、馬乗りになる。
梛々子「っ!!」
(やだっやだっ誰かっ)
「高み――」
梛々子が叫ぼうとすると、田辺に手で口を封じられる。
田辺「ななこちゃんは僕のこと好きなんだろ? だから僕の差し入れだって受け取ってくれた」
梛々子「!!! ふぐっ」
(ちがっそんなつもりは――)
田辺「君が好きだ…ずっと君を見ていた。ゴミ捨ての時、学校行く時、夜遅くに帰ってくる時。銭湯行く時。毎日毎日毎日、日記をつけて君が何時に部屋を出て、何時に帰ってくるかって――」
「なのに君は…!」
恐怖のあまり、目に涙がたまる梛々子。
◯アパートの前
六花「高嶺?」
「お前、こんなとこでなにをしている?」「今日、あいつはファストフード店のバイトじゃなかったのか?」
黒塗りの車が停車し、降りてきた六花。外階段の下で待つ高嶺に気づき、声をかける。
高嶺「それが…アパートに忘れ物をしたとかで、バイトの前に取りに来たんです」
六花「あいつは?」
高嶺「すぐ帰ってくるからって、さっき部屋に――」
高嶺の肩越しに、1階の部屋の窓を見る六花。
ドアノブの袋の差出人を調査していたところ、同じアパートの住人ではないかとの目撃情報が入った。
今日は確認のためにアパートを訪れた六花。
しかし、目星をつけていたアパートの1階・田辺の部屋の窓が開けっ放しで、人の気配がない。
すぐさま険しい表情になる六花。
六花「高嶺! 101号室に人がいるか確認しろ!」
高嶺「え? …ハ、ハイっ!」
外階段を駆け上がる六花、その外階段の下にある1階の部屋の扉をぶち破る高嶺
舌打ちをもらす六花。
六花(あのバカ――!)