海が凪いだら迎えに来てね〜元カレ海上保安官に極秘出産が見つかるまでの軌跡〜
凪砂はそっと私の身体を離すと、再び私の髪に触れる。
─…そして
「行ってくる、萩花」
いつも別れ際に言うセリフと同じことを言うから、、
「…いってらっしゃい!凪砂っ…大好き”だった”よっ!」
っと、私もいつもと同じことセリフに少しアレンジを加えて返した。もちろん恒例の敬礼ポーズも一緒に。凪砂が安心してここから立ち去れるように、精一杯の笑顔で見送った。
そんな私を見て、凪砂はフッと一瞬優しく笑うと背を向けて去ってしまった。
今度はもう振り返ることなく、心做しか先程よりも早足で、、
凪砂の背中を見るのはこれが最後のような気がした。それは凪砂が死んでしまうとかそういう意味ではなく、ただもう会えることは二度とないような…そんな気がしたんだ。