海が凪いだら迎えに来てね〜元カレ海上保安官に極秘出産が見つかるまでの軌跡〜
──…どこかで瀬凪の泣き声が聞こえる
ハッと目を覚ますと、私の傍で大声で泣きじゃくっている瀬凪の姿があった。
慌てて身体を起こして瀬凪を力いっぱい抱きしめる。
瀬凪の全身を触ってケガがないか確かめたけど、大きなケガをした様子がなくて安心した。
しっかり覚醒した頭で、周りを見渡すが、起き上がっているはずなのに、上手く立つことが出来なくて、一瞬三半規管がやられたのかと思ったが、、
「え・・・これ、、傾いてるのは船の方?」
おかしいのはどうやら自分ではなく、船の方だと理解した瞬間、全身にゾワッと鳥肌が立った。
──…私はどのくらい意識を失っていた?
慌てて貴重品の入ったミニバックを肩からかけて、抱っこ紐の中に瀬凪を入れ抱き抱えながら部屋を出る。
待って待って、、何で誰もいないのっ?!もしかして逃げ遅れてる?!っえ、この船沈没するの?!てか、ライフジャケット着てない!!っえ、ライフジャケットって子どもはどうするの?!子どもって海で泳ぐなんて出来ないよねっ?!
走りながらパニックを起こし始めたとき…いつか凪砂が言っていた言葉を急に思い出した。