海が凪いだら迎えに来てね〜元カレ海上保安官に極秘出産が見つかるまでの軌跡〜




──…っが、それが悪かったみたいで




「─…っぶねぇ、、動くなっ!!あんた死にてぇのかっ…って─…っは?萩花っ…?!おまえっ、何やってんだよっ!」



私が手を伸ばしたせいで、グラッとバランスが崩れ、ロープが大幅に揺れてしまった。




咄嗟に凪砂が私の手を掴んでくれたから、すぐにバランスを取り戻したけど、そのせいでしっかり顔面を見られてしまい、呆気なく身バレしてしまった。




逆に、動揺したのか凪砂の方が私の顔をしっかり見ようと近付いてきて、再び揺れてしまったロープに、上から怒鳴り声が聞こえてきた。



「──おいっ、潮崎っ!お前さっきから何してるっ!!急がないと他にも乗客が残ってるんだぞっ!!」



その怒声に凪砂は我に返ったのか、再びしっかり私を支えると、上を見たままの体制で静かに声を掛けてきた。



「お前の言い訳は後で聞く。陸に着いても俺から離れるな」



身バレする前よりも、グッと力を込めて私を抱えている凪砂に、涙が出そうになる。




──私に子どもがいると知って、凪砂はどう思ったのだろう



一切そのことに触れない凪砂に、内心ハラハラしながら、上までたどり着いて中に居る人達に引き上げられ…私たちは無事、ヘリに乗り込むことが出来た。


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