もつれた心、ほどいてあげる~カリスマ美容師御曹司の甘美な溺愛レッスン~
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8時少し前に夕食を終え、わたしは8階のVIP専用サロンに向かった。
先日、玲伊さんがメイクをしてくれた、あの部屋だ。
エレベーターの扉が開くと、そこはまるで別世界だった。
他の階とは印象がまるで違う。
廊下には赤い絨毯が敷きつめられていて、突き当りにあるドアは重厚な木製で天井まで高さがある。
この前は玲伊さんの部屋から直接、サロンに入ったから、こんなにすごい空間が広がっているなんて知らなかった。
さすが、VIP専用。
でも、VIPって一口に言うけど、いったい、どんな人たちのことを指すんだろう?
わたしには想像もつかない。
ドアは自動で、その前に立つと厳かに開いていく。
扉の向こうには黒いスーツ姿の玲伊さんが立っていた。
「ようこそ。お待ちしておりました」
大切な顧客を出迎えるように、彼は胸に手を当てて丁寧に一礼した。
慇懃な姿勢を崩さない玲伊さんは、まるで英国貴族に仕えるバトラーのようで、自分がお嬢様になったように錯覚してしまう。
「玲伊さん……」