もつれた心、ほどいてあげる~カリスマ美容師御曹司の甘美な溺愛レッスン~
 「きゃ、玲伊さん」
 そのままソファーまでわたしを運んで横たえて、またキス。

 わたしは、恥ずかしさに耐えられなくなって、目をぎゅっと閉じた。
 
 付き合いはじめてから、こんなふうに何度も口づけを交わしたり、抱き合う寸前まで行ったことはあったけれど、実はまだ、最後までは進んでいなかった。

 心は彼を欲しているはずなのに、未知の行為への恐怖からか、どうしても体がこわばってしまって……

 今日こそ、もう、大丈夫だと思うのだけれど。


 でも、そんな煮え切らないわたしにも、玲伊さんはとことん優しい。

 いつも「すぐ手に入ってしまうのも、なんだかつまらないからね」なんて(うそぶ)いて、微笑んでいる。

 「まだ、怖い?」
 玲伊さんが聞いてくる。
 わたしは首を横に振る。
 
 彼はふっと微笑んで「じゃ、少しだけ、先に進んでみようか」とわたしの耳朶(みみたぶ)を甘噛みしてくる。

 耳にそっと息を吹き込まれて、ぞわっと、今まで感じたことのない感覚に襲われる。
 そのまま唇を耳や首筋のあたりに遊ばせる。

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