もつれた心、ほどいてあげる~カリスマ美容師御曹司の甘美な溺愛レッスン~
 「ああ。もう遅いから、送っていくよ。俺も明日、日帰り出張があって、朝が早いし。でもさ、来週の月イチの休みの日。ちょうど俺の誕生日なんだよね」
 「あ、本当だ」

 彼は熱を帯びた、けれども真剣な色を含んだ眼差しでわたしを見て、そして言った。
 「その前日、泊まってくれないか、ここに」

 その間に、しっかり気持ちを固めてきてほしいということだろう。
 彼の目を見て、わたしは頷いた。

 ***

 それからの1週間は、長いような短いような心地で過ごした。

 初めて、朝まで玲伊さんと一緒に過ごすのだ。
 とっても嬉しいのに、ちゃんと彼を受け入れられるか、まだ、100%の自信はない。

 そのうち、ふと思った。

 こんなに怖いと感じてしまうのは、自分があまりにもそうしたことに疎いからじゃないか、と。

 そうだ。

 店にTL漫画やTL小説があるから読んでみようかな。
 実は前からちょっと気になってはいたから。

 で、その日のうちに数冊買い込み、早速、その晩から読み始めることにした。
 
 「うわっ、こんなこと、するんだ……」
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