もつれた心、ほどいてあげる~カリスマ美容師御曹司の甘美な溺愛レッスン~
 ただひたすら予習に励んでいただけでなく、もちろん、プレゼントも用意していた。
 さんざん悩んだ末、ありきたりだなと思いつつ、結局、無難なネクタイにおちついてしまったけれど。

 彼の制服のスーツに似合いそうな、品のいいサーモンピンクの地に黒の細かいドットが斜めに配されたもの。

 「30歳のお誕生日おめでとうございます」
 「お、ありがとう。開けていい?」

 玲伊さんは嬉しそうな顔ですぐに包みを開いた。

 「いい色だね」
 「ブラックスーツに似合うかと思って」

 「うん。早速、休み明けにつけさせてもらうよ。さあ、こっちへ。久しぶりに優紀にシャンプーしてあげたくてね」

 通いなれたはずのサロンが、今日はまるで違う場所のように思える。
 わたしの髪を扱う彼の手を、前以上に意識してしまう。

 トリートメントも終わり、丁寧に乾かしてもらった後、彼は椅子を自分の方に向けるとわたしの手を取り、自分の胸に抱き寄せた。

 わたしの鼓動は苦しくなるほど高まってゆく。

 「もう離さない。好きだよ、優紀」
 「玲伊さん……わたしも」
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