もつれた心、ほどいてあげる~カリスマ美容師御曹司の甘美な溺愛レッスン~
 続きを言い終わる前に、キスで唇は塞がれた。

 いつもよりさらに心のこもった彼のキスや手の動きに翻弄され、わたしの体から力が抜けていく。
 彼は、頬やこめかみに口づけを繰り返しながら、とびきり甘い声で囁いてきた。

 「部屋に行こうか。もう……大丈夫?」

 玲伊さんの腕のなかでわたしは「はい」と言って、小さく頷いた。

 そして、導かれるまま、わたしは彼の寝室につながる階段をのぼりはじめた。


 ***

 寝室はプライベートルームの二階部分にあった。
 天井は低めだけれど、背の高い玲伊さんが立ちあがっても問題ないだけの高さはある。

 黒枠のスリガラスの引き戸を開けると、生成りのベッドカバーがかかった背の低いベッドが置かれているのが目に飛び込んできた。

 照明はベッドヘッドの裏に据え付けられたライトが壁を照らしているだけで、全体にほの暗い。

 部屋から直接、先日、食事をした屋上に出られるようになっていて、窓の前に大きな鉢に植えられたグリーンがたくさん置かれていて、それらもライトで照らされている。

 まるでリゾートホテルのようだ。
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