もつれた心、ほどいてあげる~カリスマ美容師御曹司の甘美な溺愛レッスン~
 焦れたわたしは、彼の首に腕を回し、唇を求めるように上を向いた。

 玲伊さんは微笑みを浮かべる。

「ん? キスしてほしい?」
 なんて、わかっているくせに、わざと聞いてくる。

 でも、なんの抵抗もできずに、わたしはこくっと頷いてしまう。

「ほんとに素直だな」
 そう言って、キスをくれる。

「そう……唇、ぎゅっとしないで。もう覚えたね。いい子だ」

 そう言いながら、舌でつんと唇をつつかれて、ほんの少しだけ、口を開く。

 そしてすぐに、彼の舌は口腔を探り出す。

 すでにわたしが感じる場所を把握している玲伊さんはすぐに声を上げさせてしまう。

「ああ……ん、ふぅあ」
「その声……ほんと、たまらないよ」
 
 そのまま、また、覆いかぶさられて、ひとしきり唇を貪られつづけた。

唇を離すと、ふーっと彼は息をつき、それから真剣な眼差しで見つめてきた。

「……この間から考えていたんだけど、俺、もう優紀とひとときも離れられない。一緒に暮らさないか。ここで。もちろん、結婚前提ということで」

「本当に?」
「ああ、俺、なかなか時間が取れないだろう。優紀にも寂しい思いさせるし、俺もあんまり会えない日が続くと、仕事に支障を来たしそうでさ」
 彼は体を反転させて、ベッドに寝そべり、顔を横に向けてわたしを見つめる。

「優紀?」
「玲伊さんとずっと一緒にいられるなんて、嬉しすぎて……言葉が出てこなくて」

 目を潤ませて、そう答えると玲伊さんも「優紀」と感極まった声でわたしの名を呼び
 そして、唇を重ねて……

 心が焼き切れてしまいそうなほどの熱情の渦に、ふたりでまた溺れていった。



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