もつれた心、ほどいてあげる~カリスマ美容師御曹司の甘美な溺愛レッスン~
 正面からそんな顔で見つめられると、恥ずかしくてたまらない気持ちになってくる。

 照明を落とした店でよかった。
 きっと今、わたし、火を噴きそうなほど真っ赤な顔をしているはず。

 これ以上、玲伊さんの眼差しに反応しすぎてしまわないように、とにかく目の前のパフェに集中した。

 玲伊さんはもうとっくにソルベを食べ終わっている。
 スマホでも見ていてくれればいいのに、なんだか愉しげにわたしを見つめている。

 わたしはあくまでパフェを食べるのに集中していると装った。
 本当は、味がよくわからなかったのだけれど。
 
「よし」と玲伊さんは言った。

「じゃあ、今回のプロジェクトを完走したら、都内で一番豪華なスイーツビュッフェをおごるよ」

「ほんとですか?」
「ああ。俺からのご褒美」
「じゃあ、その日を楽しみに頑張ります」

 玲伊さんはうんと軽く頷き、目を細めた。

「あー、本当においしかったです。ちゃんと最後まで楽しめるように底のほうにもマンゴーがたっぷり入っていて」

「満足した?」
「はい」
「じゃあ、行こうか」
 玲伊さんはレシートを取り、レジに向かった。

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