このままずっと甘い夜を 〜再会した元恋人は溢れる愛を押さえきれない〜
わたしはなんとか背中のファスナーに手を伸ばすも、噛んでいないはずなのになぜか上がらない。

その間に胸元が見えそうになり、慌てて手で隠す。


「それにしても愛理、あれはやりすぎなんじゃない?」

「そう?あたしは、ママに言われたとおりにしただけだけど?」


そんな声が聞こえて顔を上げると、愛理さんと由美さんがわたしを横目で見ながらクスクスと笑っている。

きっと、2人がファスナーに細工をしたんだ。


快くパーティーに誘われて…おかしいと思った。


2人の狙いは、大勢の前でわたしに恥をかかせること。


お父さんは、自分には関係ないと早々にこの場から離れていた。


今すぐここから立ち去りたい…。


けれど、周りからの好奇な目にさらされ、わたしは足に力が入らなかった。


やっぱり…こなければよかった。
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