このままずっと甘い夜を 〜再会した元恋人は溢れる愛を押さえきれない〜
「ありがとう…、名取くん」


名取くんが、この子の存在を喜んでくれている。

幸せ者だね、キミは。


「…でも、ダメなの」


わたしはそうつぶやくと、名取くんの手をそっとはらった。


「名取くんの言葉は…とってもうれしい。だけど、認知してもらおうとは考えてない。この子は、わたし1人で育てるって決めたから」

「…どうして。だってその子は――」


そのとき、病室のドアが勢いよく開いた。

目を向けると、そこにいたのはお父さんと由美さんと愛理さんだった。


「お…、お父さんっ…」

「澪!勝手にいなくなったと思ったら、突然病院から連絡がきて…。驚いただろう!」

「…ごめんなさい」


わたしは小声をもらしてうつむく。


…お父さんに居場所を知られてしまった。


お父さんは、血相を変えてズカズカと病室に入ってきたけど、名取くんの存在に気づいて瞬時に表情を変える。
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