このままずっと甘い夜を 〜再会した元恋人は溢れる愛を押さえきれない〜
そうして、わたしは3年生の夏に高校を中退し、この7年間フリーターとしてなんとかやってきた。

お母さんはアルコール依存症で病気を患い、数年前から入院中。


そんな昔のことをなぜか今思い出しながらちょうど家に着いたとき、わたしのスマホが鳴った。

画面を見ると、お母さんが入院している病院からだった。


「はい、小坂です」


何気なく取った電話だったけど、驚きの言葉を告げられる。


〈小坂季絵さんの容態が急変し、先ほど亡くなられました〉



* * *



それから数日後。


火葬場には、わたしと――。

21年ぶりに会う、お父さんの姿があった。


一応、お母さんが亡くなったことを伝えるため、無意味と思いながらもお父さんの職場『富士川電機(ふじかわでんき)株式会社』へ電話をかけた。
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