リングノート〜必ず君を甲子園に連れて行く〜

結婚の約束?!!!

次の日の朝練、すずの姿はなかった。

「すず来てねーの?」

そう言う俺に海斗が言う。

「元々マネージャーは朝練自由参加なんだからさ、今日はたまたま休みなんじゃない?」

うちのマネージャーは現在4人。

誰1人として朝練は来ないがすずだけは、

これまで一度も朝練を休んだことはない。

嫌な予感がした。

朝教室に行くと、すずは教室にいた。

「すず!どうだった?!」

「あ、翔おはよ!!」

みんなは気づかないかもしれないが、

すずの目が腫れている事が俺にはわかった。

「お前泣いたのか?説得できなかったのか?」

すずは無理した笑顔で言う。

「やっぱりダメだったっ。今日部活の前に工藤監督に言うつもり。」

ありえねー。

すずのいない野球部なんてありえねー。

でも頑固で意思の固いすずが言うんだ。

本当に親を説得するのは無理だったんだろう。

「今日の練習後、お前予定ある?」

「練習後?ないけどどうして?」

「お前ん家行っていい?一回俺にお母さんを説得させて。」

「え?!翔がうちに来るの?!そもそも寮生外出禁止でしょ?!」

「工藤監督には俺から話す。多分わかってくれると思う。」
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