離婚前提婚~冷徹ドクターが予想外に溺愛してきます~

「さあ。それなら名前が変わるからすぐわかるんじゃない」

相手が私だということが漏れてないのが奇跡だ。

「そうよな。俺もそう思う。じゃあ安藤さんは遊ばれてたってことか」

チクッと胸にトゲが刺さったような痛みを感じる。

そうじゃないのよ。そもそも圭吾さんはつきまとわれているだけ。

そんな反論はもちろんできない。

返事をしないでいると、千葉くんは勝手に話を続ける。

「でもなんかわかるわ。俺も安藤さんと結婚するの、ムリだもん」
「そうなの? 美人だし女性らしいしお金持ちじゃん」

病気でもなく、怪我も治っているのに一泊三万円もする病室に連泊できるんだもの。半端ないお金持ちであることは、彼女の実家のことを知らなくても察しはつく。

「金持ちって言ったって、それは親の金であって彼女の金じゃないじゃん。しかもメンヘラっぽいし。俺たちのやること増えるだけだし別の患者さんは入れないし、早く退院してくれないかな」

「メンヘラって……やめてよ」

患者さんの悪口を言うのはよくない。

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