離婚前提婚~冷徹ドクターが予想外に溺愛してきます~
と言っても十分くらいなので、さっきの海からそれほど離れてはいない。

駐車場の横の建物には「しおかぜクリニック」と書いてある青い看板。

小さな美術館のような見た目のクリニックに寄り添うように、誰かの自宅と思われる三階建ての素敵な家がある。

たぶん、ここの先生の自宅なんだろうな。

でも、どうしてクリニックに? 調子でも悪いのかな。いや、もしかして圭吾さんのドクター友達に会いにきたとか?

車を降りると、自宅の門を開けて男の人が出てきた。

すらりとした長身のその人は、どこかで見たことがあるような……。

「圭吾、よく来てくれたな」
「やあ兄さん。これお土産」

兄さん……お兄さん! 噂のお兄さんだ!

にこやかに挨拶を交わすふたりのイケメンは、たしかに同じ遺伝子を感じる顔をしている。

見たことがあると思ったのは、圭吾さんに似ているからだったんだ。

「この方は?」

お兄さんがこちらを見る。

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